【ネタバレ】「嘘解きレトリック」のあらすじ・感想!【わかみやドラマ】【月9】

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嘘解きレトリック- フジテレビ (fujitv.co.jp)

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ドラマ

相関図

「噓解きレトリック」フジテレビ公式サイトより

あらすじ

第一話

浦部 鹿乃子(松本穂香)は小学生のころから化け物や近づくと不幸になるなどと悪い噂を立てられ嫌われていた。

同級生や同じ学校の学生だけに限らず、町中の人全員から嫌われていた。

ある日、鹿乃子の母・浦部フミ(若村 麻由美)が家に貼られていた悪口の書かれた紙を必死にはがしていた。

帰ってきた鹿乃子に気づいたフミは何でもないというが、それが嘘だと鹿乃子はわかっていた。

鹿乃子には人のウソがわかる特別な能力があった。

鹿乃子は奉公のために家を出ることになった。

鹿乃子は嘘を見抜く力があるから大丈夫というと、フミは鹿乃子を抱きしめ「辛かったらいつでも帰ってきていいから」という。

しかし鹿乃子にはそれが嘘だということがわかってしまっていた。

昭和初年 九十九夜町

鹿乃子が町について歩いていると人手が欲しいと紙が貼られた店を見つけ入るとそこは「カフェーローズ」というホステスだった。

奥から出てきた久我山 小百合(リリー)(村川絵梨)は新しい人が決まって募集の張り紙をはがそうと思っていたところだというがそれは嘘だった。

そこではマリアという女性の姿がなくなっていた。

ほかの場所でも働き口をさがしていた鹿乃子だったが、なかなか決まらない。

探偵の祝 左右馬(鈴鹿央士)と警官の端崎 馨(味方良介)は掃除をするために神社にきていた。

稲荷の管理人は左右馬の大家で掃除すれば家賃をまけてくれるという話だった。

左右馬が馨ともめているとどこからかうなり声が聞こえる。

それは鹿乃子が野良猫と争っている声だった。

すると鹿乃子は空腹で倒れてしまう。

お食事処「くら田」で鹿乃子は夕食をごちそうになる。

店を切り盛りしている倉田達造(大倉孝二)と妻・ヨシ江(磯山さやか)はお金はいいと鹿乃子にいう。

達造は左右馬が毎日来ているのにお金を一回も払っていないからと鹿乃子を諭す。

どうやら鹿乃子は左右馬と馨にここまで連れてこられたらしい。

嘘がなく、明るく楽しそうな雰囲気に鹿乃子は羨ましがっていた。

するとそこへ息子の倉田タロ(渋谷そらじ)がお使いから帰ってくる。

おつりが足りないとヨシ江が言うとそれだけしか渡されていないとタロは答えるがそれは嘘だと鹿乃子は気づく。

鹿乃子はタロに嘘はついちゃダメと迫る。

するとタロは袖から残りのおつりを出し謝る。

達造は客の前で声を大にしてしかりつけるとヨシ江が止めに入る。

その際、唐突に左右馬はヨシ江に店の布巾を変えたかとに聞く。

鹿乃子は深く頭を下げて店を出ようとするが、左右馬の家に泊まることになる。

鹿乃子、左右馬、馨がくら田から出ると馨は違うほうへ帰っていく。

すぐ近くだと言っていた左右馬の家はくら田の隣だった。

左右馬の家はとても散らかっていた。

左右馬はあまり仕事がなく、貧乏なようだ。

電気を止められていた左右馬はろうそくに火をつける。

鹿乃子は二回の女中部屋で眠ることに。

階段を上る最中、鹿乃子は左右馬にどうしてタロが嘘をついたことが分かったのか聞かれる。

鹿乃子は勘だと嘘の返答すると左右馬は君も気づいたのかと思ったと話す。

窓を開けて眠っていた鹿乃子は近隣の住民が話している声で目が覚める。

どうやらタロがいなくなってしまったらしい。

慌てて下に降りると左右馬の姿はなかった。鹿乃子は町を探していると左右馬は近くの屋台で働いていた。

鹿乃子がタロを心配していると左右馬は鹿乃子をどこかへ連れていく。

馨が出勤するとタロが失踪したことを聞くとすぐに捜索に当たる。

左右馬はタロは稲荷に猫を見に行ったのだろうと鹿乃子と一緒に神社へ向かう。

食事処では動物を飼えないから稲荷で飼っていて、くすねたおつりは猫の餌を買うためだと左右馬は

推理した。

それはくら田の布巾が猫のしていた首輪の布と同じだったことに気が付いたからだと左右馬は言う。

物音がして二人が駆け寄ると、男が一人参拝に来ていた。

左右馬が小さい男の子を見たかと聞くと「みていない」とその男は答える。

しかし鹿乃子はそれが嘘だとわかり男を追おうとするも左右馬に止められる。

嘘だとわかると鹿乃子は左右馬にいうとなぜ嘘だとわかると聞かれてしまう。

この町にいられなくなることを承知の上で鹿乃子は左右馬に「嘘がわかる」と告白し男を追いかける。

茂みをかき分け音がするところまで行くと、男が小さな小屋に油のような何かをかけているのを発見する。

鹿乃子は遠くから男に話しかけるも男はマッチで小屋に火をつける。

するとそこへ左右馬が「はいかいいえで答えられる質問をしろ」と鹿乃子に言う。

左右馬は男に「その小屋に子供はいるか」と聞くと、男は「子供なんていない」と答える。

それは嘘だと鹿乃子はわかり、大きな声で「嘘!」というと左右馬は小屋まで飛び降り男を薙ぎ払って小屋の扉を開ける。

中には米俵で身を隠したタロの姿があった。

左右馬がタロを連れて小屋から出ると左右馬は男に油のようなものをかけられる。

火をつけられそうになる寸前、後ろから鹿乃子が男の頭を殴り気絶させる。

猫が気になって夜中に稲荷にきたタロは偶然男が死体を埋めようとしているのを発見してしまい、

小屋に逃げ込んだところを監禁され殺されそうになったという。

鹿乃子は左右馬にどうして嘘がわかることを信じてくれたのかと聞くと、「嘘じゃないと思ったから。人を悪者にするのはだめだといった人は嘘をつかない。」と答える。

警察で事情聴取を受けた鹿乃子はあの男が何となく気になったから追ったと答える。

あの男に殺されていたのは「カフェーローズ」のマリアという女性だった。

左右馬も鹿乃子も、鹿乃子に嘘を見抜く力があることは警察には言わなかった。

警察署から出ていこうとするところを馨に呼び止められる。

馨は鹿乃子に仕事を紹介しようと思っていたそうだ。

ずっと九十九町にいたらいいのにと嘘偽りなく言われた鹿乃子はいかなくてはいけない場所があると嘘をついてその場を去る。

左右馬の家を出る前に散らかった事務所を掃除する。

荷物を持って事務所から出ると左右馬は屋台で朝のつけ分働いていた。

左右馬は嘘を見抜く力がある鹿乃子をうちで雇うと鹿乃子に告げる。

鹿乃子は左右馬と一緒にいたいが、気持ち悪がられた過去もありすぐにイエスとは言わなかった。

鹿乃子が自分と一緒にいるのが嫌じゃないのかと左右馬に聞くと、「嫌じゃない」と答える。

「僕は正直者だから。」とそのあとに告げる。

鹿乃子は「正直者といったこと」は嘘だとわかったが、「嫌じゃないといったこと」は嘘じゃないとわかり涙をこぼす。

ふらついた鹿乃子は藤島千代(片山友希)が乗っていた車にひかれそうになる。

千代は鹿乃子に文句を言うと、千代の父・藤島幸弘(杉本哲太)が鹿乃子に謝罪する。

鹿乃子は正式に助手として左右馬の事務所で働くことになり、タロがかわいがっていた猫(イナリ)も事務所で飼うことになった。

第二話

鹿乃子は母・フミに左右馬と出会ったことを手紙に書いている。

左右馬に呼ばれ、連れ出された先は稲荷の掃除だった。

鹿乃子は稲荷の掃除が探偵の仕事なのかときくと、掃除をすれば大家が家賃をまけてくれるからと左右馬は答える。

掃除を終えると二人は子供たちがどちらの手にキャラメルが入っているかという遊びをやっているのを見かける。

左右馬は鹿乃子に本当か嘘かわかったら合図するように命じ、その遊びに参加する。

左右馬は鹿乃子の力を使って子供たちがどちらの手にキャラメルを持っているのかをすべて的中させる。

すべてあてた左右馬を怪しむ子供たちだったが、嘘を聞き分けられるからだと嘘をついて帰ろうとする。

いかさまをしたことを悔やみ、鹿乃子は左右馬が手に入れたキャラメルを子供たちに返す。

左右馬は根拠さえあれば人は信じてしまうと鹿乃子に伝える。

事務所の前まで来ると「くら田」の大将・達造が栗をむいていて今晩は栗ご飯にするという。

左右馬が家に戻ると松茸や栗がおかれている。

それらを藤島家に届けてほしいと大家からのお願いだった。

藤島家に向かう道中でどうにか事務所の宣伝をしようと考える鹿乃子だったが、お金がないからできないと一蹴されてしまう。

藤島家につくと藤島雪乃(櫻井淳子)はお使いのお礼にカステラとお茶でもどうかという。

断ろうとすると奥から千代が使用人の耕吉(宮崎秋人)を探しに玄関へやってくる。

千代は轢かれそうになった二人だと覚えていた。

千代はこれから切符のなかなかとれない芝居を見に行くのだと話し出かけようとする。

近いから一人で歩いていくと千代が言うと、雪乃は耕吉に送ってもらえと声を大にして言う。

二人はカステラをいただいていると、雪乃から相談を持ち掛けられる。

幸弘を呼び出し、4日ほど前に悪質な手紙が届いたことと、ガラの悪い二人組を見かけたことを左右馬に相談した。

そのこともあり、近くの芝居を見に行かせるのも耕吉を同行させたという。

耕吉は藤島家の運転手で7年務めているという。

するとそこへ使用人の一人が大急ぎで手紙を持ってくる。

その内容は千代を預かった、警察に言うな、身代金を1時間以内に8300円を持参せよという脅迫文だ。

悪質な手紙と便せんや字体が同じだったため、同一犯によるものだとすぐにわかった。

あわてふためいているとそこへ耕吉が頭にけがをして戻ってくる。

耕吉は幸弘に土下座をして千代が連れ去られたと話す。

鹿乃子はその話が嘘だとわかった。

耕吉が言うには、劇場の入り口まで送り駐車場で待っていたらある男に手紙を渡され、二人の男に殴られ逃げられてしまったという。

鹿乃子は耕吉の話が全てうそだとわかるが左右馬に伝えるすべがない。

動揺している幸弘はすぐに警察を呼ぼうとするが、雪乃は脅迫文にあったこともありそれを止める。

左右馬は耕吉に劇場に千代がいないことを確認したのかと聞くと、もちろんと答えるがそれも嘘だ。

千代が劇場にいるのかと聞くといないと答える。鹿乃子はそれもうそだと左右馬に合図をする。

左右馬は雪乃を連れ千代が劇場にいることを伝え、雪乃を劇場に向かわせる。

金の準備をしようとする幸弘を鹿乃子は何とか止めようとする。

しかし耕吉が一時間以内に準備しないととせかし、幸弘は金の準備で部屋に戻る。

左右馬と幸弘がもどってくる。 

出ていこうとする幸弘を呼び止め、もう少し待つべきと左右馬は説得する。

左右馬は耕吉にしつこく質問し、劇場にはいないと耕吉は何度も嘘をつく。

出ていこうとする幸弘は出ていかないようにするため、左右馬はカステラで時間稼ぎをする。

するとそこへ千代が帰ってくる。

千代は芝居の途中で戻ってくるよう言われたことに腹を立てている。

幸弘は耕吉が嘘をついていたことを攻め立てようとすると、左右馬が話し始める。

左右馬は一時間以内に取引しようとしていたのは演劇の上映中に取引を終わらせたかったからだという。

さらに近くに位置する藤島家ではなくわざわざ耕吉に手紙を渡したことも不自然だという。

それは手紙の到着と千代が誘拐された証言が同タイミングでないと都合が悪いからだと左右馬は推理する。

千代誘拐事件は耕吉のたくらんだものだと左右馬はいう。

怪しい二人組も耕吉の知り合いで、その二人に金銭を要求されたために幸弘からだまし取ろうとしていたのではと左右馬は推理する。

千代は耕吉のことをかばう。

なぜ耕吉が嘘をついているのがわかるのかと千代に言われると、鹿乃子は自分が嘘を見抜く能力があると言おうとすると左右馬に止められる。

左右馬は耕吉が嘘をつくとき、視線が斜め45度動くと嘘をつき千代を説得する。

耕吉は自分が誘拐を企てたことを打ち明ける。

耕吉は兄の借金返済の保証人になり、その兄が失踪し自分が返すことになってしまったという。

毎月少しずつ返していたが、急に今月末までに返せといわれ、できないなら千代を売り飛ばすと脅されていたという。

耕吉は深く頭を下げると、幸弘は初めから話してくれていたらよかったとお金を耕吉に渡す。

左右馬は耕吉が本当にやろうと思えば千代を誘拐できたはず、あなたはもう二度とこんなことをしないと諭す。

幸弘も耕吉を許し、千代も左右馬を見直したという。

お礼に左右馬はお金、鹿乃子は左右馬の宣伝をお願いする。

左右馬は耕吉を脅していた二人を警察に通報すべきだと助言して、二人はその場を去る。

3日後、二人がくら田で昼食に栗ご飯を食べていると馨がやってくる。

馨はある資産家の運転手から、男たちに脅されていると通報があり、その男たちを逮捕したと話す。

その晩、幸弘が手土産をもって祝事務所を訪れる。

左右馬に男たちが逮捕されたことと感謝を告げに来た。

耕吉は一生藤島家で務めてもらうと幸弘は話す。

幸弘は初めから相談できるような関係性であればと反省している様子で戻っていく。

鹿乃子は探偵の助手として初仕事を終えた。

左右馬は君の力は本当に素晴らしいものだからと鹿乃子に伝える。

幸弘がもってきたものはカステラと50円だった。

二人は喜びふためく。

鹿乃子はフミに探偵の下で働くことを書いた手紙を出す。

朝、鹿乃子が井戸から水を汲もうとしていると、くら田のタロが新聞を見せてくる。

そこには名探偵登場と小さく左右馬のことが記載されていた。

鹿乃子は喜んでいたが、資産家が報酬を支払ったことの記載もあり、今までつけにしていた人たちが徒然とやってくる。

第三話

鹿乃子が事務所の掃除をしていると左右馬がソファから転げ落ちる。

鹿乃子は左右馬にススキの穂を言って作ったお茶を出す。

整理したばかりなのに既に散らかっている事務所を見て、鹿乃子は左右馬になぜ者が多いのかと聞く。

左右馬は皆からもらっているという。

二人は事務所のものを質屋に持っていく。

80銭しかだせないと店主は言うが、それが嘘だと鹿乃子はわかり左右馬に合図する。

左右馬が鹿乃子と店を出ようとすると90銭出してくれるといい、二人は売る。

腹の虫がなった店主に昼を食べていないのかと聞くと、六〇番街で財布を取られてしまったという。

警察署で働いていた薫は六〇番街の料亭の写真を目にする。

質屋でもらったお金を使いそばを食べた二人は店を出るとつくも焼きを買う。

じいさんが作るときはうまいが、ばあさんのときはおいしくないと鹿乃子に教える左右馬。

二人が事務所の掃除をしていると薫が事務所を訪れる。

薫が事務所を訪れた理由は六〇番街の料亭の写真を左右馬に見せるためだった。

そこに写っていた一人の女性が、腹を下した薫を解放してくれた半襟に松葉牡丹を召している女性ではないかと確認したかったからだった。

左右馬はこの人ではない言うが、鹿乃子はそれが嘘だと気づく。

薫は諦めが付いたのか、帰って行く。

数日前

左右馬は鹿乃子の力の検証をしていた。

鹿乃子の力は音で判別していて、未知のものへの真偽は問えない、発言する人の嘘の意識がわかると言うことが分かった。

二人がくら田で夕食を食べていると仕事終わりの薫がやってくる。

薫はまだ松葉牡丹の女性を探しているが、左右馬はもう探すのをやめろという。

軽く口論になった二人、薫はすぐに店を出て行ってしまう。

鹿乃子はなぜ左右馬が嘘をつくのかが分からなかった。

鹿乃子は八百六の六平(今野浩喜)でカボチャやニラを買う。

途中で杖をついて腰の曲がった老父とぶつかるが、この町では見かけない顔だ。

鹿乃子が事務所に戻ると左右馬は出かけているようだった。

ネコのイナリの視線の先に誰かいることに気づき外に出ると千代が一人で来ていた。

千代は左右馬に会いに来たという。

鹿乃子とぶつかった老父は六〇番街の料亭に訪れたそこにいた松葉牡丹の女性と遭遇するとすぐにその場を立ち去る。

その老父は左右馬が変装していた。

千代は将来小説家になると鹿乃子に話していると耕吉が迎えにやってくる。

夜は六平の店で買った野菜を使って鹿乃子が鍋を作り、二人で食べる。

鹿乃子はどうして嘘が分かるのに薫に対して嘘をついたのかがどうしても気になったため、左右馬に気こうとする。

左右馬はそれを遮り、鹿乃子に質屋までお使いを頼む。

お使いは茶托一つだけだったが、それを包んでいた紙には松葉牡丹の女性の写真が載っていた。

鹿乃子は店主にその場所への道を聞いてそこへいこうとする。

日も暮れた頃に鹿乃子が到着するも、その店に入ることはできない。

薫のことを聞けないでさまよっていると、後ろから左右馬がやってくる。

そこで左右馬になぜ嘘をついたのか聞く。すると質屋の店主が警官を連れて店へと走り込んでくる。

店主は松葉牡丹の女性が財布を盗んだ犯人だと警官に話す。

その女は介抱泥棒だった。

女が逃げようとすると薫がその女を捕まえる。

薫に気づかれないようにその場を去ろうとする鹿乃子と左右馬だったが、薫に気づかれてしまう。

左右馬にはかなわないと笑って台詞を捨て去り、薫は女を連れて行く。

左右馬は女が薫の介抱をしていたときに財布を取ろうとしていたのを見たという。

左右馬は鹿乃子が薫に嘘をついていたことで頭を悩ましているのを分かって、質屋の店主にあの写真を見るように仕向けたという。

左右馬は鹿乃子の嘘が聞こえる力を受け入れると鹿乃子をなだめる。

第四話

久保(加藤諒)とその父が川辺で釣りをしていると、向かい岸に血の付いた人形と女性の亡骸を見つける。

人を呼びに行こうとすると崖の上に怪しげな人影をみた久保だったが、すぐにその姿は消えてしまった。

その一か月後

左右馬と鹿乃子は今月の家賃が払えないため、夜逃げしようとしていた。

鹿乃子が左右馬を止めようとすると、向かいから男性が歩いてくる。

左右馬はすぐにその男がかばんを盗んでいたことに気づく。

それを確かめるために左右馬が声をかけ、カバンの持ち主かと尋ねるとそうだというが鹿乃子はそれが嘘だとわかった。

止めようとした左右馬を振り払い、走って逃げようとする男だったが、一人の女性が足をかけたため転んでしまう。

足をかけ、倒れた左右馬に声をかけたのは馨の姉・雅(北乃きい)だった。

雅は雑誌の記者で取材旅行へ行く道中だったらしい。

雅は夜逃げしようとする二人に荷物持ちとして同行しないかと声をかける。

雅の雑誌は怪談ものを取り扱っており、ほかの人にも荷物持ちを頼むが断られたという。

渋っていた左右馬だったが、家賃を払うと言われその荷を引き受けることに。

雅が取材するのは人形殺人事件が起きた館だという。

近くへ3人が着くと、柴田(佐戸井けん太)が案内のために待ってくれていた。

なくなったのは柴田の遠縁の娘でイネ(松浦りょう)だという。

イネの兄は体を壊したため簡単な仕事をしてもらっているという。

イネは綾尾の屋敷の女中だった。

綾尾の屋敷には人形を育てるという風習があるという。

それは人形を毎日着替えさせたり、ご飯を与えるといったものだ。

綾尾家はあと品子(片岡凛)の一人のみが残されている。

イネはなくなる前に柴田のもとを訪れ、人を殺してしまったと駆け込んできたらしい。

イネはネズミが出たために殺鼠剤を人形の食事に入れたら人が死んでいたと話したらしい。

しかし刑事が来た時には人間ではなく人形が倒れていただけであった。

橋の途中、イネを発見した久保が釣りをしており、柴田が声をかける。

久保は人形のような人影を見たと4人に話す。

刑事の見立てでは、イネは人をあやめてしまった懺悔で端から飛び降りたのではとのこと。

屋敷の前につくと柴田は帰っていく。

3人は女中の案内を受け、品子を待つ。その部屋は普通の広間だった。

そこへ品子がやってくる。その姿かたちは本物の人形のようだった。

品子は悪質な記者がいて写真を撮られたため、嘘のない記事を書いてもらおうと雅に依頼をしたと話す。

人形部屋は離れにあり品子以外は入ってはいけないことになっている。

その部屋はご飯を持っていくときだけだという。

両親も入れず、乳母や子守は入れたと話す。

女中が夕食の準備ができたというので、4人は離れの人形部屋に向かう。

そこには数十体ほどの人形が並べられていた。

品子が人形のお膳を交換すると、雅は人形が倒れていた時の場面を再現して写真を撮り始めた。

イネのそばにあった人形はこの部屋にあったものでイネが持ち出したのではないかと考えられる。

鹿乃子の腹が鳴ってしまったので母屋で食事をとることに。

食事をとろうとする雅のお膳に箸がなかったため、鹿乃子はお勝手まで取りに行くことに。

母屋に戻ろうとした鹿乃子は途中で離れのほうに人影が動いているのを目撃する。

しかし品子は雅と話していた。

そこで鹿乃子は品子に双子であるか聞くとそうではないと答えるもそれは本当だった。

品子は屋敷ではだれも死んでいないし、イネも自ら命を絶ったと話すと鹿乃子はそれが嘘だとわかり動揺してしまう。

食後二人になった鹿乃子は左右馬に嘘のことを言えずにいたが、左右馬に見抜かれてしまう。

鹿乃子は左右馬に品子の嘘について話す。

鹿乃子は品子がついたのが悪い嘘なら暴くべきなのか悩み左右馬に合図ができなかった。

それは一人で耐えている品子の力になりたいと鹿乃子が思っているからだった。

左右馬は鹿乃子が正しいと思うように好きにしたらいいのではと答える。

翌朝

雅は女中がすぐ辞めるのは気味悪がってではなく短期間で人を入れ替えるためだと話していたことを左右馬に話す。

鹿乃子は二人が話しているのが聞こえて目を覚ます。

女中になるのも遠い町の人ばかりで綾尾家の風習を知らない人ばかりだという。

雅は綾尾夫妻が隠したいことがあったからではと疑っていた。

鹿乃子が二人のもとへ駆け寄ると左右馬は離れの屋敷に血がついているところを発見する。

鹿乃子は慌てて女中のもとにカギを借りに行くと走っていくが、左右馬はおそらく女中も個々のカギは持っていないだろうと推測した。

左右馬がガラスを割って中に入ると人形部屋で人形が倒れているのを発見する。

人形には血がついており、一部着物がなくなっていた。

するとそこへ品子がやってくる。

品子は声を荒げ部屋に入るなと言う。

その口調は昨日のものとは異なる男のような口調だった。

第五話

品子の左手には血がついている。

鹿乃子が女中と離れに戻ると左右馬と雅が中に入っていることに気が付く。

雅が品子になぜ出血したのか聞くと、はさみで手を切っただけだと答えるが鹿乃子はそれが嘘だとわかる。

左右馬は昨日僕たちと一緒にお膳を食べたと確認すると、品子は「食べた」と嘘をつく。

三人はまた朝食の時にと母屋へ戻っていく。

母屋に戻ると左右馬は警察と医者を呼ぶように女中に依頼する。

左右馬はさっきの品子は昨日ともに夕食を食べた品子ではないと話す。

双子ではないことは本当だとわかっていたことから、左右馬は品子はもともと3人いて、そのうちの一人は一か月前に亡くなっていたのではと推理する。

鹿乃子はイネがなくなった日に品子は屋敷にいたと話していたが、左右馬は話の一人称が変わっていることに気が付いていた。

自分自身のことは「私」というのに対し、自分だけではなく他の品子のことを含めるときは「品子」と話していた。

なので品子は3人で1人を演じていたと推測できる。

このままにしておくと一か月前のようにけがをした品子が人形として扱われてしまうと、3人はけがをした品子を探し始める。

左右馬はイネを発見した久保のもとに、雅は警察に報告、鹿乃子は品子を見張ることにする。

久保に当時のことを確認した左右馬は、久保が人影を見たという崖の上に行くことにする。

柴田は村唯一の医者であり、品子のけがを見ることに。

そばでは警察官の寺山清一(正名僕蔵)が雅から話を聞いているが、かなり疑心にあふれているようだ。

山道を上る左右馬と久保だが、ここを振袖で登るのはかなりきつそうだ。

柴田も血の量からもうひとりけがしている人がいるのではと品子に聞くが、いないと答えるがそれも嘘だ。

治療を終え、柴田は帰ろうとするも鹿乃子は声を荒げて待ってほしいという。

久保が女を見たところまで二人が来たが、ここまで振袖で登ってくるには無理がある。

近くに何かあるとふんだ左右馬と久保は近くに墓のようなものを発見する。

その近くには洞窟のようなところがあった。

寺山も帰ろうとすると鹿乃子は品子が三人いることを話し始める。

柴田はもし品子が三人いたとするならイネは人を殺してしまったことになると言うと、鹿乃子は自分がやっていることに不安を感じる。

しかし左右馬が自分が正しいと思うことをするべきだと話していたことを思い出し奮い立つ。

左右馬と久保は洞窟内で品子たちの隠れ場所を発見する。

その先に二人が向かう。

鹿乃子が品子に詰め寄り、涙を流して打ち明ける寸前、久保が部屋の奥から飛び込んでくる。

その後ろから左右馬がけがをしたもう一人の品子を抱きかかえてやってくる。

まだ息がある品子は皆で病院へ運ぶことに。

病室の近くの待合室で品子は左右馬、鹿乃子、雅、寺山に真実を話し始める。

一か月前に人形のお膳を食べた品子がなくなり、そこへ人形を盗みに来たイネが入ってきてしまった。

イネが人形を持って出ていくと二人の品子は人形が倒れていたことにすると計画を企てた。

なくなった品子はその日に二人で山に埋めたと話す。

しかし現在けがをしている品子は左右馬たちに真実を話そうと、今朝にもう一人の品子に相談した。

打ち明けようとした品子を止めようとしたときにけがをさせてしまったと話す。

品子を助けてほしい、でも打ち明けるべきではないと品子はまたけがをした品子を隠し部屋へ移し人形が倒れていることにした。

寺山がなぜ品子が複数人いることを知られたらまずいのかと聞くと品子はわからないと答える。

しかしそれは嘘じゃなかった。

雅はその謎を調べる許可を品子に取る。品子自身も知りたがっているようだ。

治療処置が終わり、傷は深くはなかったが2,3日入院してもらうと柴田達医者は話す。

病室から出ると左右馬は品子にイネの本当の死因について聞く。

品子は森でイネがなくなるのを見ていたが、その時品子は屋敷にいることになっていたため本当のことを話せずにいた。

品子はイネがもう盗みなんてしたくないと橋の上で男と口論になっているのを目撃したという。

その男は腰が曲がった白髪の男ということから、イネの兄であるとすぐに分かった。

寺山はことごとく自分の推理を外し、雅に県警察部長賞をもらっていないとばらされてしまう。

品子は警察に話をすることになり、警察署に連れていかれる。

品子は何かから吹っ切れたかのように満面の笑顔で挨拶をしその場をさる。

鹿乃子たちは品子たちが人形のような恰好をするのを見るのがこの日で最後になった。

後日、イネが転落死した事実が新聞で報道されていた。

鹿乃子と左右馬が話していると、後ろには雅の姿があった。

雅は柿のおすそわけと報告に来たという。

雅の話では、品子の母も双子の姉妹であり、その母親が住んでいた村では双子は災いを呼ぶためどちらか一方を殺さなくてはならないという風習があったという。

品子の祖母は双子を生んでしまったために周囲から攻められ、双子のもう一人と一緒に身を投げたという。

今は品子たちも屋敷に戻っているらしい。

品子の母は自分の子供が一人ではないとわかり、今の屋敷に身を移したという。

品子の父親、綾夫氏は人形を育てるという架空の風習をつくり、品子を一人娘だと偽った。

それは品子の母の正気を保つためだったという。

ここまでの話を雅が教えてくれたが、なぜイネが自殺じゃないとわかったのか、人形屋敷の品子が別人だとわかったのか二人に疑惑を持っていた。

それが鹿乃子の力のおかげだとは口が裂けても言えなかった。

真実を記事にするため雅は戻ろうとすると、帰り際に二人に写真を渡す。

そこには人形の姿ではない二人の品子たちが映っていた。

第六話

鹿乃子は目覚めると左右馬がいない間に事務所の掃除を始める。

水を汲みに出ると「くら田」の達造が猫のイナリの餌と昨日の残り物をくれた。

達造は鹿乃子が左右馬の助手をやっていることを少し不安に思っているようだった。

左右馬と馨は朝から稲荷の掃除をしていた。

二人が戻ってくると鹿乃子は朝食を作って待っていた。

しかし馨は左右馬の貧乏を気遣いそのままでていった。 

左右馬が掃除から持って帰ってきたかごの中には古道具屋で売る用のガラクタも持って帰ってきていた。

左右馬に大家からの伝達で、鹿乃子が大家に呼び出されたことを伝えると左右馬は悪い予感がするとうろたえる。

鹿乃子は大家の隣の人が会社の人から預かった猫を探すように頼まれたのだった。

鹿乃子は必死になって猫を追いかけていると、町の人も一緒になって追いかける。

そこには左右馬もおり、ついに猫を捕まえることに成功する。

猫を人質にしてお金を撮ろうと左右馬は考えたが、鹿乃子がその意見に反対する。

事務所の近くまで戻ると、事務所を除く千代の姿を発見する。

面倒なことになると悟った左右馬は千代から逃走を図る。

看板に変装までする左右馬だが千代に見つかってしまう。

左右馬のもとに駆け寄ろうとすると、千代は一人の男とぶつかってしまう。

こぼれた鞄の中身を集めると千代が着崩れているのに気づき事務所で鹿乃子が着直しすることに。

事務所で千代が鞄を開けるとその中に千代のものではない小さな手鏡が入っていた。

探偵に興味のある千代は手鏡の持ち主を探し出すと一人で舞い上がっている様子だった。

左右馬は手についた漆喰の跡と手ぬぐいにあった屋号からあの男が左官屋だと千代に伝える。

お金にならない仕事はしないと左右馬はいくのを拒み、鹿乃子がいれば十分だと千代と鹿乃子で捜索することになる。

左官屋で初めはわからないと言われてしまうが、赤い髪のことを話すとその男は利市(橋本淳)というらしい。

字が読めないため、簡単な仕事をしていると教えてもらう二人。

二人は利市が住んでいるという家まで行ってみることに。

そこへ訪れると利市がいた。

手鏡を見せると自分のだと言って受け取ろうとするが、千代は怪しんでいた。

しかし嘘ではないとわかっていたので鹿乃子が渡すよう千代を説得する。

利市は母親の形見だと言ったが、それは嘘だと鹿乃子は気づいた。

昼食をとろうとくら田を覗く左右馬だったが、どうやらくら田は満席らしい。

仕方なく九十九焼きを買うと焼いていたのは爺さんではなく婆さんだった。

甘味処で二人が休んでいると、二人組の女性が手鏡をなくしたと話しているのが耳に入る。

千代がその話を聞くと植物模様があり名前の文字が入っているとのことだった。

二人はあの鏡は盗んだものだと確信してまた利市のもとに行くことにする。

左右馬は静まったくら田で食べ物をもらいに行くが、何も残っていないと達造は言う。

そこで達造は左右馬にちゃんと鹿乃子を大事にしろと忠告する。

利市を怪しむ二人は字が読めない利市に母親の名前を聞けばはっきりすると走って向かう。

その道中で台車にひかれそうになり転ぶ女の子を助ける。

その子はヤイコ(永尾柚乃)といい、その手にはあの手鏡を持っている。

手鏡は兄からもらい、母親の形見だと話すがそれは嘘ではなかった。

すると利市が3人の元へやってくる。千代が手鏡を確認するもそこに文字はなかった。

二人は利市をひったくりだと思っていたことを謝罪する。

千代がヤイコと遊び始めると利市は鹿乃子にヤイコは妹ではないと話し始める。

2年前に母親がヤイコを残して消えてしまったため、面倒を見ることにしたという。

最近になって母親のことを聞かれるようになったため、利市は掃除中に見つけた手鏡を母親の形見だと嘘をついてヤイコに渡したのだという。

左右馬は鹿乃子の帰りが遅いことを心配していた。

千代は耕吉の迎えもあり、帰っていくことに。

鹿乃子は自分のしてしまった失態を悔いていた。

鹿乃子が事務所に戻ると左右馬は眠ってしまっているようだった。

中には入らず、町をさまよいっている鹿乃子は自分が左右馬のそばにいていいのか不安に思っていた。鹿乃子は自分の嘘がわかる能力のせいで村の住民から忌み嫌われていたことを思い出す。

誰とも話さなければいいとそのようにしていたが、嘘で苦しめられる人を放っておくのも苦しかった鹿乃子は嘘を暴き続ける。

やはり周りから疎まれることになる。

だから村から出て力のことを隠して生きていこうとした鹿乃子だった。

しかしまた人を傷つけそうになり、自分のことを責めていた。

そこへ左右馬がやってきて九十九焼きを渡す。

左右馬は帰ってこない鹿乃子を心配して藤島家まで行って事情を聴いたという。

鹿乃子は探偵の助手をやめると言い始める。

いつか人を傷つけてしまうから自分は一人で生きていかなければいけないと思っていた。

泣き始めてしまうと左右馬はわかった、ほかのところで働いたほうが良いというが左右馬は嘘を話しているようだった。

その場を去ろうとする左右馬の腕を引っ張る鹿乃子。

左右馬は傷つく人を放っておけるわけないと鹿乃子を宥める。

「嘘がわかる君に見えないものがあるなら、嘘がわからない僕にはそれが見える。だから一緒にいればいいんじゃない。」と二人は事務所に戻ることに。

鹿乃子は自分のことは信じられなくても、左右馬のことは信じられると探偵の助手を続けることになった。

第七話

薫は鶴谷のご隠居が亡くなっている現場に来ていた。

見立ては強盗殺人だという。

近くを横切ろうとしていた貫二(黒羽麻璃央)だったが、その事件のせいで通れなかったため遠回りすることに。

夜中、ある屋敷の前を通りかかると、窓から女の顔が覗いていた。

それに驚き、貫二は持っていた絵をまき散らしてしまう。

左右馬が事務所に戻ると倉田タロがきていた。

左右馬は自分と鹿乃子のぶんの湯たんぽと上着を大家からもらってきた。

タロと鹿乃子は絵を描いて何を書いたか当てるクイズをやっていた。

貫二が落とした絵の中にリリーの肖像画があり、何者かがそれを拾う。

鹿乃子と左右馬が「くら田」で朝食を取っていると、疲れた薫がやってくる。

薫は昨晩の殺人事件について二人に話す。

タロは風邪をひいてしまったらしい。

達造は三十番街にある幽霊屋敷の話をする。

そこは十年前に亡くなった人の幽霊が出るとのことだった。

亡くなったのは画家の奥さんで犯人は夫の足立画伯ではないかと言われている。

その夫は妻が亡くなってから行方不明になっているという。

すると突然ヨシ江がショールを病院に忘れてきたと声を上げる。

左右馬と鹿乃子はヨシ江の代わりに病院まで行くことに。

ショールを発見した二人は大きな声でケンカしているのが聞こえてくる。

それは貫二とリリーの声だった。

貫二は雑誌や広告の絵を描いて生計を立てている。

貫二は幽霊を見たと二人に話す。

幽霊屋敷のある三十番街の道を通って視線を感じ窓を見たときに女の顔を見たという。

二人はその夜映画を見る約束をしていたが、貫二は待ち合わせ場所に来なかった。

するとリリーは一人の女に話しかけられ、貫二を探していると話す。

その女が言うには、前日の夜女の家に絵を忘れていったと話す。

貫二はその時骨折して入院した。

リリーは浮気した貫二を許せず、病室から出て行く。

鹿乃子がリリーを呼び止めるが、女給では良くあることとさっていってしまう。

鹿乃子と左右馬は帰ることにする。

ヨシ江にショールを渡すと左右馬は幽霊探しに行くと言って出かける準備をする。

事務所を出ると近くまで来ていた薫と一緒に幽霊屋敷に向かう。

左右馬は殺人事件の手がかりがこの屋敷にあると中に入っていく。

3人はおびえながら中を捜索する。

とある部屋に飾られていた足立夫人の似顔絵は何者かによって顔の部分を切り取られていた。

幽霊が出た部屋に向かう途中、「助けて」と男の声が聞こえてくる。

そこは貫二が幽霊を見た部屋だったが、中には誰もいない。

貫二が見たときの様子を左右馬は再現してみる。

首をつったような紐を発見してその紐を引くと隠し扉が動いた。

腹から血を流した男が這いつくばって出てくると、その男の指さす方にはミイラ化した人間の姿があり3人は声を上げる。

その男が言うにはおとといご隠居を刺した後、途中でこの屋敷を見つけ逃げ込もうとするとおんながでてきた。

言い隠れ場所があると案内され付いていくと、足立画伯のミイラを見せられ驚いたところを刺され監禁されていたという。

その男を刺した女は足立画伯のモデルになった女だと言う。

リリーがその女と会うよう仕向けると、薫たち警察も控えていた。

その後、取り調べした薫の話によると、女は一方的に足立画伯に思いを寄せており絵を描いて欲しくて屋敷に通っていたが、もう来なくて言いといわれ腹がたち画伯を殺害したという。

屋敷から逃げようとしたところで夫人と遭遇し夫人を殺害して画伯の死体を隠し部屋に隠したという。

それから婦人の夢を見る度にミイラに会いに行っており、その日強盗に鉢合わせたという。

部屋にいるところを貫二に見られてしまったため、口封じで貫二を探していたという。

鹿乃子と左右馬が貫二の見舞いに行き事情を説明する。

すると病室の脇に花束が置かれていた。

鹿乃子が追いかけるとリリーが来ていた。

貫二は嘘をついていないとリリーを説得し、二人は仲直りする。

鹿乃子と左右馬はリリーが持ってきていた花束を幽霊屋敷の前に手向ける。

二人は風邪をひいてしまう。

第八話

鹿乃子は嘘の話がわかる力があったが、突然その力が使えなくなっていた。

さかのぼること18時間前

馨が左右馬と鹿乃子にお願いがあって事務所を訪れていたが、左右馬は雑草刈りに出かけていた。

すり置き引き注意と書かれたビラを配ってほしいとの依頼だった。

馨は昨晩すりにあって汽車に乗れない女性にお金を貸したのだという。

鹿乃子が言いにくそうにしていると左右馬が帰ってきてそれは詐欺だという。

馨は自分の連絡先は渡したが、相手の連絡先は聞けなかったと言う。

手伝わないと口を固くした左右馬は馨を事務所から追い出す。

馨を心配していた鹿乃子だったが、左右馬は嘘がわからない人間は強いから大丈夫だと言い聞かせた。

ある朝、くら田の達造と八百屋の六平がけんかをしはじめ、タロが左右馬を呼ぶように言われる。

鹿乃子は寝ていた左右馬を無理やりくら田まで連れていく。

中では二人が胸ぐらをつかみ投げ飛ばしあっている。

喧嘩の原因は六平が頼んだ料理の数が間違っているということだった。

六平は十三折のつもりが、達造は二十三折だと思って作ってしまったらしい。

二人は左右馬にどちらが嘘をついているのか確かめてほしくて呼んだらしい。

乗り気でない左右馬にヨシ江がつけを少しまけるという理由でその相談を受ける。

まずは六平から話を聞くことに。

三日前の夜、急に決まった寄り合いの弁当の手配をしようとくら田へ行った六平。

そこで六平は達造に十三折頼むと万年筆でメモをヨシ江に渡し、達造もそれを了承する。

鹿乃子は嘘をついていないと左右馬に合図し、左右馬は六平にメモに残した文面を再現してほしいと頼む。

書き間違えた可能性はあるが、ヨシ江が近くで見ていたから間違えるはずはないと六平は主張した。

六平をくら田に戻し、ヨシ江を呼ぶ。

左右馬はヨシ江に六平がメモしたところを見たか聞くと見たという。

鹿乃子は本当だと左右馬に合図する。

またヨシ江にもメモの内容を再現させる左右馬。

ほかにも常連客が二人いたが、そのメモが触れる場所にはいなかった。

ヨシ江とともにくら田に戻る二人。

達造の話はくら田できくことに。

達造は店を閉めようと思っていたところに六平が駆け込み、言い値を払うから弁当を作ってほしいと言われたと話す。

それを承諾した達造は十三折と聞いていたが、メモには二十三折と書いてあったためにこうなってしまったのだという。

達造がもっていたメモには二十三折だと書いてあった。

改めてメモを見た達造とヨシ江は十三と聞いていたのに二十三と書いてあるのを不思議に感じたという。

ヨシ江をかばった六平をみて達造は二人がグルなのではと疑い始める。

その緊迫した中、左右馬はその弁当を早くもって言ったほうがいいのではと皆に話す。

弁当を包み十三折のみ持っていく六平、達造は今日は店を閉めると言い始める。

左右馬は余った弁当を欲しがったが、鹿乃子が必死にそれを止めた。

三人の話に嘘がなかったことに、もしかしたら自分の嘘を見抜く能力がなくなってしまったのではと思い始める鹿乃子。

嘘がわからないことに何を信じたらいいかわからなくなり不安になる鹿乃子。

鹿乃子がつくも焼きを買って帰ろうとするとタロの友達が嘘をついてタロと遊ぼうとしていたことがわかる。

タロは達造が不機嫌を理由に休みの札を貼っていた。

嘘が聞こえたことに安心する鹿乃子。

鹿乃子は何をもとに人を信じるのか左右馬に聞くと、左右馬は信じて飛び込んでみないとと答える。

鹿乃子は馨が話していた人が嘘をついていたのかどうか調べると言い始める。

左右馬はくら田のメモの件はこってでやるからやってみなと返答する。

左右馬は鹿乃子を一人で行かせる。

駅で三日前のことを駅員に聞いても詐欺だと言われてしまう。

すると一人の女の人に話しかけられる。

それは馨と同じで汽車賃を貸してほしいとの依頼だった。

しかしそれは全て嘘だとわかった。

できないと答え、女を説得する。女は本心で親孝行したいと言っており、汚いお金で親孝行しないでと鹿乃子に説教され涙を流す。

もうこんなことをしないでと必死に頭を下げる鹿乃子だったが、頭を上げた時にはもうその女はいなかった。

一方左右馬はくら田のメモ帳に怪しいところはないか探している。

例のメモの次のページの跡を見るとそこには十と書かれた跡があった。

ついに駅員に迷惑だと言われてしまう鹿乃子。

帰ろうとするとそこには馨の姿があった。

馨は詐欺にあってしまう自分は警官に向いていないと話し始める。

馨は左右馬が信じてくれている以上、左右馬に見合う人間になりたいという。

鹿乃子は二人の関係を羨ましいと馨に話すと、馨は左右馬と鹿乃子も同じような関係なのではと答える。

それは自分に嘘を聞く力があるからと後ろ向きに考えているとどこからか下手なバイオリンの音が聞こえてくる。

バイオリンを演奏していたのは左右馬だった。

左右馬にわからなかったとうつむきながら話すと左右馬はくら田に行こうという。

左右馬は開店前のカフェローズに入ろうとしていた六平をくら田へ呼び出す。

左右馬は三人に誰も嘘をついていないと話す。

左右馬は六平に使った万年筆を持ってきてもらうように依頼していた。

六平がメモを折って渡すと、乾いていない万年筆の文字がついて二十三になってしまったと左右馬と鹿乃子はいう。

タロは安堵して二人と抱擁する。

どちらも悪くないということがわかったが、達造と六平は万年筆は使うなやら鉛筆だと薄くて読めないだのとまたもめ始める。

そこへタロが仲介して二人は握手を交わして仲直りする。

左右馬はお礼に弁当をねだり、好きなだけ持って行っていいと言われる。

左右馬は馨のことを信じてくれてありがとうと鹿乃子に伝える。

鹿乃子も左右馬に信じてくれてありがとうと感謝を伝える。

イナリの餌をもっていくと達造に話しかけられる。

今日のことを感謝する達造に鹿乃子は左右馬が皆を信じていたからだと答える。

するとヨシ江が出てきて休業の札をとる。

馨は転んでしまうほど必死になって商店街を駆け、左右馬の事務所に顔を出す。

お金を渡した夫人から手紙とお金が届いたと嬉しそうに話す馨。

帰そうとする左右馬だったが、つくも焼のお礼にともらった弁当を三人で食べることに。

残った弁当はくら田の営業中に配ったのだった。

第九話

鹿乃子は母に手紙を書くが、母に会うのが怖いと思っているため住所は書けなかった。

するとそこへ千代がやってくる。

左右馬は大家のもとで家賃の代わりにまき割りをしているという。

左右馬は事務所の外からこちらを覗いていた。

鹿乃子が左右馬になぜ入らないかと聞くと千代が面倒だからと答えもみあいになり千代に見つかってしまう。

千代は仕事の依頼で来たという。

実原(さねはら)夫人からの依頼だと千代は話す。

とりあえず話を聞いてみることにした二人。

くら田で食事をする二人。達造は友人の結婚式で京都に行っているらしい。

六平も客として来ていた。

左右馬の事務所で千代がメイドを連れてきて実原久(余貴美子)を招く。

久と秘書の長澤は千代を蚊帳の外にする。

久の娘・依理は24年前に亡くなっており、相談はその依里に関することだという。

25年前、19歳の依里は久の夫の書生だった山岡乙吉と買いに落ちるが、夫はそれを反対した。

そして依里と別の人との縁談を進めたが、結婚式の前夜に依里は乙吉と駆け落ちしたという。

夫がなくなって書斎を整理していると依里と乙吉の所在を調べた調査書を見つけた久。

二人は小さな村で睦まじく暮らしていたと残されている。

それに対して夫は腹を立てていたのではないかと話す久。

遺産のこともあり、依里に会いに行くと1年前にはやり病で乙吉はなくなっていた。

そして依里も子供を産むときに命を落としてしまったとのことだった。

その子供は乙吉の知り合いに引き取られたが、その夫妻も山崩れによってなくなってしまったという。

結局その子供の行く先も名前もわからないという。

左右馬はその孫を探すことが依頼内容かと久に聞くと、もうその孫は見つかっていると答える。

ひと月前に徳田史郎(濱尾ノリタカ)と名乗る青年が久の弁護士のもとに現れたという。

母親の名前も知っていたので自分の孫だと確信した久だったが、その一週間後にもう一人本条皐月(野村康太)となのる人が同じことを言い始めたという。

久の依頼はどちらが依里の子供か見極めてほしいというものだった。

二人を屋敷に迎えるのでその時に左右馬たちにも来てほしいと久は言う。

初雪が降る中、久は帰っていく。

一週間後

千代が事務所にやってきてみっともない恰好のまま食事会に入ってはいけないと、服を持ってくる。

しかし左右馬は着替えなかった。

鹿乃子は化粧とワンピースを着て実原の屋敷に向かう。

屋敷に入ると弁護士の神代(おかやまはじめ)が駆け込んでくる。

そして孫だと名乗る二人を連れてくる。

左右馬が二人に改めて自己紹介させると、徳田史郎のみ嘘をついた。

史郎は鹿乃子のことをどこか気にかけている様子だ。

二人が会うのは今日が初めてだと話す。

史郎が話すことが嘘だと左右馬に合図する鹿乃子。

左右馬が質問をするが神代が全て答えてしまう。

とりあえず神代が持ってきた二人の資料を左右馬は見ると話す。

左右馬が皐月に名前の由来を聞くと、背守りからきているという。

産着にサツキの花のような背守りがあったという。

しかしその産着は災害で失ってしまったと神代が代弁する。左右馬はあきれていた。

産着のことは言っていなかったことを神代に聞かれた久は時間がなかったからと嘘をついた。

左右馬に合図を送っていると、鹿乃子は史郎から怪しい目で見られていた。

二人は事務所に戻る。

左右馬は本当の徳田史郎を見つけるのが正攻法だと鹿乃子に話す。

神代が裏どりをしていることから別の徳田史郎がいると確信したようだ。

左右馬は久が嘘をついていることに疑問に思っている。

おそらく久は皐月が本当の孫だと思っており、二人とも別人かもしれないのにどちらかが孫であると確信しているのだろうと話す。

皐月の背守りは皐月が孫ではないことを示していて、久は話さなかったと考えられる。

史郎の背守りはわからないため、どちらかも孫であるか、皐月は孫ではないから久は嘘をついたと推理する。

久は皐月を本物の孫候補から外したくなかったから嘘をついたと考えられる。

久を事務所に招き話を聞くことにする。

皐月の顔を見たとき依里の子だと直感で思ったという。

しかし背守りの話で孫ではないと確信していたのは依里が自分の子の背守りは鶴にすると話していたからという。

左右馬と鹿乃子が鶴の背守りはこんな感じかと絵をかいていると、久は依里は不器用だったと思い出す。

久が鶴の絵を描くとピンと来た二人は屋敷に向かおうと話す。

屋敷につくと、皐月は飲みすぎたらしくまだ寝ているとのことだった。

皐月がもどってくると左右馬は紙とペンを皐月に渡し、背守りの絵をかいてみてほしいと言う。

皐月が描いたその絵は久が描いた鶴の絵と酷似していた。

皆が皐月が依里の子供だと確信する一方、史郎の姿がなくなっていた。

左右馬と鹿乃子は駆け出し史郎を探し出す。

駅前に座っていた史郎を発見し、本物の徳田史郎でないことを聞きだす。

職を転々としていたから紛れ込んだだけだと偽物の徳田史郎は答える。

史郎は鹿乃子が嘘を見抜けることがわかっていたようだった。

改めて久と神代、皐月を事務所に招き、史郎が偽物だったことを告げる。

本物の徳田史郎が働いていたというダンスホールに徳田史郎の似顔絵を送ってもらうと、偽物とはまるで別人だった。

こうして今回の依頼は解決する。

鹿乃子は母への手紙に事務所の住所を書いて出す。

第十話

鹿乃子が左右馬を起こし朝食を食べていると、郵便物が届く。

それらはすべて左右馬あてだった。

鹿乃子は母親からの手紙が来ることを期待しているようだった。

鹿乃子が外でタロと話しているとクリスマスの話になる。

クリスマスを楽しんだことがない鹿乃子のためにタロは内緒でクリスマス会を開こうとする。

鹿乃子は事務所のビラを配り歩き、左右馬は稲荷の掃除をしていた。

鹿乃子の母・フミが鹿乃子からの手紙をもとに九十九町を訪れていた。

フミは左右馬に声をかけ、左右馬の事務所に行きたいと話す。

しかし左右馬は他人のふりをして依頼はやめておいたほうがいいと話し始める。

フミは娘が世話になっていると話し、左右馬に案内をしてもらう。

鹿乃子がビラを張り紙していると泥棒が現れ捕まえるのを手伝うことに。

利市がお金をとられたと走って追いかけることに。

左右馬はフミにつくも焼きをごちそうする。

フミは左右馬に鹿乃子には黙ってここまで来たと話す。

鹿乃子に会うつもりはなく姿を見に来たと話すフミ。

フミは左右馬に左右馬のことを聞くといつもだらけていてお金に汚いと答える。

鹿乃子の手紙には書いてあるイメージがかなり違っていた。

フミは鹿乃子が住所を書いて手紙を送ってきたことに安堵している様子だった。

鹿乃子と利市は周りの人の協力もあって泥棒を捕まえることに成功する。

左右馬とうまくやっていると鹿乃子のことを話すと、フミはなぜうまくやっていけているのか疑問に思っていた。

泥棒の正体は蘇芳屋という履物屋で下働きをしている嘉助という青年だった。

嘉助は店員のふりをして利市から金をだまし取ったという。

正直に話すべきだと利市が諭すと、親が物取りだったから誰も信じてくれないと話す。

利市は必要なお金を出してやるという。

嘘じゃないと鹿乃子が言うと嘉助も信じてもらえることをうれしがっていた。

本当のことを話すことにした嘉助。

鹿乃子にあわずに帰ろうとしているフミを左右馬は本当は泥棒なのではないかと疑い始める。

するとフミは鹿乃子と会うのが不安だという。

左右馬は嘘を話さなければいいのではとフミに告げる。

左右馬が親子そっくりだと話すとフミはあっけにとられていた。

左右馬は事務所の前までフミを連れてくる。

正体を聞かれた左右馬は自分がその探偵だと話す。

フミは驚き、左右馬に深く頭を下げる。

左右馬は鹿乃子とうまくやれているのは、嘘を暴かれるより本当のことを信じてもらえないことのほうが面倒だからと話す。

左右馬の口ぶりから左右馬は鹿乃子が嘘がわかる力を持っていることを知っているとわかったようだ。

フミはいままでのことを鹿乃子に許してもらいたがっている。

左右馬はフミに鹿乃子とあっていくように話す。

フミが事務所に上がると今まででは想像できないことを鹿乃子がしていたと聞いて驚いていた。

すると鹿乃子が戻ってくる。

鹿乃子も驚き、フミは鹿乃子を抱き寄せる。

三人はくら田で夕食をとり、フミはヨシ江に挨拶をする。

左右馬は店に戻ると中には馨もいる。

鹿乃子がいないタイミングでタロはクリスマス会のことを左右馬と馨に話す。

フミと鹿乃子は事務所で話している。

フミは鹿乃子が村を出るときに言ったいつでも帰ってきていいという嘘を気にかけていた。

フミは鹿乃子が村に帰ってきたらまたつらい思いをすると思い、嘘に聞こえていたことを心配していた。

嘘を恐れて本当のことを言えなかったとフミ。

フミは大好きだと何回も鹿乃子に告げ、鹿乃子は泣き始めてしまう。

フミは鹿乃子が寝る女中部屋で一緒に泊まることに。

クリスマス会の話を聞いて左右馬は鹿乃子に話すべきだと答える。

ヨシ江に手伝わなかったら左右馬のご飯はないと言われてしまい、困る左右馬。

翌朝、くら田に左右馬を呼びに来る鹿乃子だが左右馬の姿はない。

フミは汽車の時間もあるため、左右馬に挨拶をせずに戻ることに。

フミは左右馬から聞いた嘘がわかるということは本当がわかるという言葉を鹿乃子に伝える。

フミは安心した様子でまたねと出ていく。

鹿乃子はフミを呼び止めて会いに来てくれてありがとうという。

ヨシ江がクリスマス会の準備をしていると鹿乃子がやってくる。

左右馬の行方を尋ねるとヨシ江は嘘をついていることに気が付いてしまう。

鹿乃子はヨシ江がなぜ嘘をついたのか気にかかっていた。

戻ろうとすると馨とぶつかってしまい、準備していたものが散らかってしまう。

馨にも左右馬の居場所を聞くも何も教えてくれなかった。

鹿乃子は皆を信じてビラ配りで出かける。

帰ってくると左右馬も帰っている。

鹿乃子はヨシ江と馨のことを不審に思っていることを左右馬に話す。

左右馬は鹿乃子をくら田に連れ出す。

休業中の張り紙があったが、左右馬が戸を開く。

準備していた皆は慌てて隠そうとする。

鹿乃子も手伝おうとするが、皆嘘をついて隠そうとする。

しかし左右馬は鹿乃子に嘘をつかないようにするため、皆が鹿乃子のためにクリスマス会をサプライズでやろうとしていたことをばらしてしまう。

最終的に翌日の朝にクリスマス会をやることを打ち明け、左右馬も準備を手伝う。

翌日の夜、タロに呼ばれていくとくら田の前に大きなクリスマスツリーが飾られていた。

メリークリスマスと言い、一同くら田に入っていく。

外は雪が降り始める。

鹿乃子と左右馬はメリークリスマスと言ってくら田に入っていく。

最終回

1人の女性が九十九夜町に来ていた。

鹿乃子と左右馬は稲荷の掃除をしていた。

二人はくら田のおでんを楽しみにしながら帰っていた。

二人が事務所に戻ると一人の女性から声をかけられる。

女(加藤小夏)は大家からのご厚意で事務所に居候することになったと話しているが、それは嘘ではなかった。

その女はなぜ居候することになったのかなどの経緯を話すつもりはなかった。

女はいく場所もなくさまよっていたら九十九夜大橋で大家に声をかけられたという。

左右馬は事務所に住むことに対してごねていた。

すると女は大家から預かった左右馬あての手紙を出す。

手紙を読んですぐ左右馬は女を泊めることを承諾する。

その理由はたまっている家賃をすべてなしにするからというものだった。

女は青木麗子と名乗るがそれは嘘だった。

三人はくら田でおでんをたしなむことに。

今晩は達造はおらず、ヨシ江が一人で切り盛りしている。

六平などほかの客も来ており、麗子はほかの客たちを杯を交わしている。

しかし話す話は全て噓だった。

左右馬は麗子がしていたスズランの手袋が気になっていた。

ヨシ江も麗子のことを不思議に思っていた。

三人はくら田を出る。左右馬は青木麗子という名前は嘘だと詰め寄るがはぐらかされてしまう。

麗子は鹿乃子の部屋で寝ることに。

すると馨が事務所へ飛び込んできて左右馬を連れていく。

麗子は鹿乃子に左右馬のことが好きかと聞く。

鹿乃子は助手として左右馬が好きで、これからも助手として支え続けると答える。

麗子が結婚しても助手をつづけるかと聞き、鹿乃子はそうだと答える。

その答えを聞いて麗子は自分もそう思っていたとぼやいて寝ることにする。

鹿乃子はヨシ江に課された栗の皮むきをしていて眠ってしまっていた。

寝ている間に鹿乃子は左右馬が結婚した夢を見ていた。

現実で左右馬が帰ってくると鹿乃子も目を覚ます。

馨は雅が縁談を断ってどこかへ逃げ出してしまったため、左右馬に一緒に捜索するよう頼みに来たのだという。

雅は遊戯室で賭け麻雀をしており、左右馬も一枚かんだという。

夜も遅かったため二人も眠りにつくことにする。

左右馬と鹿乃子が目を覚ますと、なぜか栗の皮むきが終わっていた。

すると麗子が外から戻り、自分がやったという。

二人は藤島家の報道があった新聞がなくなっていたことに気が付いた。

そのことを団子屋の屋台の前で話していると、千代の声が聞こえてくる。

千代は例の新聞を走って持ってきた。

千代は自分の家の話をするが、二人が見ているのはその記事ではなかった。

すると尋ね人の欄に「蘭子へ 心配している 連絡乞う 鈴乃」とあるのを見つける。

二人の名前がスズランの手袋と重なり、鹿乃子と左右馬は千代に感謝を告げその場を去る。

二人は鈴乃の屋敷に出向く。

鈴乃と鈴村柾が二人の話を聞くことに。

左右馬が蘭子の写真を見せてほしいというと、その容姿は間違いなく麗子だった。

しかし左右馬は居場所を知っているのにもかかわらず、知らないと言って探偵として仕事を請け負うとまで言い始めた。

鈴乃と柾は依頼することに。

明石蘭子は22歳で12歳の時に女中として鈴乃の家に来たという。

柾は鈴乃の家の隣で時々鈴乃に勉強を教えていたという。

身の回りの整理がしてあったことから二人は蘭子が家出だと確信した。

左右馬が家出をする理由に心当たりがあるか尋ねると、鈴乃と柾が結婚することにあるのではないかと答える。

蘭子はずっと柾の隣にいて好意があったからではないかと鈴乃は話し始める。

鈴乃は蘭子のためなら結婚の話をなしにするとまで言い始める。

事務所への帰り道、鹿乃子がなぜ蘭子のことを知らないと答えたのかと聞くと、左右馬は事情も分からず家出している人を帰せないからと答える。

事務所の前につくと蘭子が待っていた。

左右馬は蘭子の事情を知ったことを本人に話す。

しかし蘭子は結婚のせいで家出したことを言うがそれは嘘だ。

帰ると嘘をついた蘭子。

左右馬と鹿乃子は帰っていない蘭子を見張っていた。

二人は理由によっては家出を止めはしないという。

左右馬は家出の本当の理由は蘭子が鈴乃のことが愛していたからではないかと蘭子に質問する。

それは蘭子がしていたスズランの手袋を家出してもなお大事にしていることから推測された。

蘭子は鈴乃に対して性別や身分を超えた愛情があると打ち明ける。

しかし鈴乃の本当の幸せを祝えない自分が嫌になったという。

左右馬はだったらずっと嘘をつき続ければいいと答える。

「なんでも簡単に自分の思い通りにはならない。思い通りにしようとしたときに嘘をつく。あなたが嘘をついたのは鈴乃の幸せを願えないからだけではなく、それでも願いたいからでは。」と左右馬。

蘭子は泣きながら心を込めて嘘をつくことを決心する。

蘭子は屋敷に戻り、鈴乃と柾の幸せをずっと願っていると笑いながら嘘をついた。

蘭子は鹿乃子と左右馬に挨拶をする。

蘭子は左右馬と一緒にいてもいいが、左右馬にはもう大切な人がいるからと鹿乃子を茶化す。

後日、鈴乃の家からお礼が届く。

100円の報酬金が入っており、左右馬は頭がおかしくなったように叫ぶ。

もう一つの箱には二つのマフラーが入っていた。

二人がマフラーをして外に出ると、くら田が取材で写真を撮っていた。

二人も一緒に写真に写ることになると、後から次々に商店街の人がやってくる。

最終的に皆で写真を撮ることになった。

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